にわか考古学ファンの独り言(縄文時代その②)

 コラム③

 町田の古代遺跡の観覧(考古資料室と本町田遺跡)

 令和5年5月27日(土)に町田市考古資料室と本町田遺跡を訪れたので、その感想を述べたいと思います。

 まず、町田市考古資料室ですが、市内の遺跡から発掘された考古資料や発掘調査に関する記録類の収蔵・保管を行っており、展示室では資料の一部を公開しています。町田市には約900ヶ所の遺跡があり、そのうち8割が縄文時代の遺跡であることから、「縄文のまちだ」をテーマにした考古資料をを紹介しています。

 施設の展示ルームは、考古資料のみの展示で、教室の半分ぐらいの広さで、少々物足りなさがありました。開館日も土日のみという点や最寄り駅がないという点は不便ですが、公共施設でこうした考古学遺品を扱っていることは本当に大切なことです。展示品も厳選されておりどれも見応えがあります。入館無料、写真撮影もできますが、展示物の解説説明文はちょと少ないです。コンパクトながらも、面白い展示物があります。 場所は桜美林学園の近くで、自然環境が良いので、近くにお住まいの方はウォーキング散歩のついでに寄ってみても良いと思います。 

 つぎに、本町田遺跡ですが、1967~1968年に藤の台団地造成に先立って発掘調査が行われ、その結果公園敷地内には縄文時代前期の竪穴住居が4軒、弥生時代中期の竪穴住居が7軒存在することがわかりました。当時としては他にあまり例のない、2つの離れた時代の集落が同じ場所に形成されている遺跡だったため保存要請がなされ、縄文・弥生住居1軒ずつを出てきた場所の真上に復元し、他にも園路や休憩所が整備され、1971年4月15日に遺跡公園として開園しました。

 ここは、入場無料で来園することができますが、場所が小高い丘の上にありますので、徒歩で行くには少々大変です。(徒歩7分)しかし、2軒の復元された縄文・弥生の竪穴住居は圧巻です。竪穴住居は地面を30センチから50センチほど掘りくぼめて床としています。土台となる柱や梁はしっかりしていて、簡単に倒れるような建物ではありません。頑強の仕組みです。その上に茅を使って、雨、風にも耐えられる茅葺きの住居になっています。住居内部は直径5メートルほどの円形、または楕円のような形をしていて、その中央に炉のあとがあります。5,6人が十分住めるような広さです。定住生活が十分可能であると思いました。