にわか考古学ファンの独り言(旧石器時代その②)

 旧石器人の道具

 考古学者は、石器の製作手順や形態に基づいて石器を分類し、名前を付けます。「技術形態学」と呼ばれる分類法です。一万年以上後の私たちが石器に名前を付けるので、当然当事者である旧石器人の道具の認識とは異なっていることも考えられます。技術形態学的分類による日本列島の旧石器の代表的なものというと、ナイフ形石器・尖頭器・細石刃などです。

 石器の技術形態分類とは別に、どう使われたかという機能分類「機能形態学」もあります。そこでは石器は狩猟具と加工具に大別でき、加工具は工作具と調理具などの分けられます。時代や状況に応じた石器の組み合わせは「石器組成」とか「石器装備」と呼ばれます。

(参考文献)

堤隆「狩猟・採集民の道具」『古墳時代ガイドブック』新泉社2013年